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『もうすぐ死にます』レビュー|ソ・イングク主演×豪華キャストで描く“生と死”の再発見ドラマ

2025/03/03

レビュー〈韓国ドラマ〉

人生をやり直せたら、何を選びますか?『もうすぐ死にます』は、死を迎えた主人公が“他人の人生を一時的に生き直す”というユニークな設定で、多くの心に響く問いを投げかけてきます。ジャンルを超えた魅力と豪華なゲスト出演陣、そして深いメッセージ性で、多様な視聴者の心を掴む作品です。あなたの心にも、きっと何かが残るはずです。
更新 2025.03.08

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作品概要と基本情報

こんな人におすすめ!

✅死生観や人生の意味を考える物語が好きな人
✅ファンタジーと現実が融合した作品が好きな人
✅心に残るメッセージ性のあるドラマを求めている人
✅多様な人生の形や選択を見てみたい人

ドラマの基本データ

“死”を通じて人生を見つめ直す?と聞いて、思わず気になった方も多いはず。さまざまなキャラクターになって生き直す物語は、意外にも心が温まる瞬間がたっぷり。では、どんな作品なのか詳しくご紹介していきます。

作品情報
タイトル もうすぐ死にます
原題 이재, 곧 죽습니다
英題 Death's Game
ジャンル ダークファンタジー、転生
2023年
話数 全8話
脚本 ハ・ビョンフン
演出・監督 ハ・ビョンフン

放送・配信について

韓国の放送・配信について
配信サイト TVING
公開・配信日 2023年12月15日~
日本の放送・配信について
配信サイト Prime Video
配信日 配信中

あらすじ

人生のあらゆる場面で運に恵まれず、心がすり減ってしまった主人公チェ・イジェ(ソ・イングク)。ある日、彼は自ら人生に幕を下ろすという選択をします。ところが、その直後に“”を司る存在(パク・ソダム)の前に立たされます。

そこでイジェに告げられたのは、ある試練でした。「12回の転生」を通じて、それぞれの人生で“”を止めること。彼は自分とはまったく異なる人々の体に入り込み、それぞれの運命に向き合っていくことになります。

生まれ変わるたびに変わる立場、環境、背景――
イジェは他人の人生を生きながら、それぞれが抱える悩みや苦しみ、そして希望を目の当たりにしていきます。地獄行きを免れるために与えられた死と再生の旅が、彼自身の心にも少しずつ変化をもたらしていきます。

この物語は、から始まる“”の再発見でもあります。さまざまな人生を経験していく中で、イジェがどんな答えにたどり着くのか――それが物語の大きな軸となっています。

[このブログでは、prime videoの作品情報を参考にあらすじをわかりやすく再構成しています。]

キャスト

チェ・イジェ役

チェ・イジェ役の役柄
人生のどん底で自ら命を終わらせた男・イジェが、“死”から課されたのは「他人の人生を体験し、死を回避すること」。年齢も性別も異なる人生を通して、「生きるとは何か」という問いに向き合っていきます。
体験する人生ごとに別の俳優が演じる形式ですが、ソ・イングクはイジェの視点や心の動きを丁寧にすくい取りながら、静かに寄り添うような演技で物語を導いていきます。その柔らかな存在感が、どんな人生にもそっと寄り添い、作品全体にあたたかい深みをもたらしていました。
キャスト名 ソ・イングク
이름 서인국
Name SEO IN GUK
生年月日 1987年10月23日
血液型 B型
身長 180㎝
Instagram seo_cccc
代表作品 美男堂の事件手帖
サウンドトラック #1
ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた
ナビレラ-それでも蝶は舞う-
アビス

死役

死役の役柄
人間の死を管理する、“死”そのものの化身という異色のキャラクター。常に静かで無表情なその佇まいからは、人間の感情とは異なる次元の存在であることが伝わってきます。判断も言動も冷静で、時に冷酷にも映る姿が、彼女の不気味さや神秘性を際立たせています。
パク・ソダムは、この得体の知れない存在をミステリアスかつ抑制された演技で表現。無機質でありながら、どこか人間味のようなものがにじむ瞬間もあり、その微細なゆらぎが作品に緊張感と深みをもたらしています。
キャスト名 パク・ソダム
이름 박소담
Name Park So-dam
生年月日 1991年9月8日
血液型 B型
身長 165㎝
Instagram imsodamm
代表作品 青春の記録
シンデレラと4人の騎士<ナイト>
ビューティフル・マインド~愛が起こした奇跡~
福岡
パラサイト 半地下の家族

パク・テウ役

パク・テウ役の役柄
テガングループのCEOであり、イジェが“転生”する人物のひとり。物語の中盤に登場し、その立場や選択が、視聴者の価値観を揺さぶる大きなきっかけとなります。
キム・ジフンは、抑えたトーンの中にも葛藤や哀しみをにじませ、パク・テウという人物に深みを与えています。とくに静かなシーンで見せるまなざしや仕草には、言葉以上の想いが込められているようで、印象的でした。彼の存在がドラマに温度と奥行きを加えていたように思います。
キャスト名 キム・ジフン
이름 김지훈
Name Kim Jihun
生年月日 1981年5月9日
血液型 O型
身長 176㎝
Instagram jiraishin99
代表作品 その恋、断固お断りします
ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え: パート2
ペーパー・ハウス・コリア: 統一通貨を奪え
バベル~愛と復讐の螺旋~
金持ちの家の息子

ドラマからピックアップ!今日の韓国語

見て、言って、覚えて、韓国ドラマがもっと楽しくなるプチコーナー。
「この単語、ドラマや映画で聞いた!」をどんどん増やしていきましょう♪

💡 今回の韓国語はこれ 💡
이제
[読み] イジェ
[意味] もうすぐ、もう、今から

視聴レビュー

ネタバレなし感想

このドラマ『もうすぐ死にます』の最大の魅力は、“死”から物語が始まるというセンセーショナルな設定でありながら、全体としてとても温かく、優しいメッセージに満ちているという点だと思います。

死をテーマにしているからといって、決して暗くて重たいだけの作品ではありません。むしろ、「生きることの意味」「人の気持ちを理解すること」といった普遍的なテーマが、静かで丁寧に描かれていて、観ているうちに自然と自分の人生を重ねたくなってしまう、そんな不思議な魅力があります。

特に印象的だったのは、1話ごとに完結するエピソードの完成度です。どの話もまるで短編映画のようにまとまっていて、それぞれにしっかりとした起承転結があります。イジェが“他人の人生”を生きることで見えてくる、その人の想いや背景がとてもリアルで、ほんの数十分で感情を持っていかれてしまうんです。

しかも、彼が体験する人生は、年齢も性別も職業もバラバラ。だからこそ、「誰かの立場になってみること」の大切さを自然と感じさせてくれます。怒りや悲しみの裏にある事情に目を向けたり、何気ない日常のありがたさに気づいたり…。観るたびに、小さな気づきをくれるドラマでした。

全8話という短さながらも、どのエピソードにも濃密なドラマが詰まっていて、ラストまで一気に見たくなる構成になっています。そして何より、見終わったあとに残るのは、優しさと前向きな気持ち。決して説教くさくなく、でも確かに心に届く余韻があるんです。

人生に迷ったとき、ちょっと疲れたとき、そっと寄り添ってくれるような物語を探しているなら、この作品は本当におすすめです。重くなりすぎず、それでもしっかりと心に触れてくれる――そんな絶妙なバランスが、このドラマの魅力なのだと思います。

🚧 ⚠️ 注意 ⚠️ 🚧
ここから先はネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。

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ネタバレ感想

人は、自分の人生だけでは見えないことがあります。そんな気づきを与えてくれるのがこのドラマです。主人公が他人の人生を通じて、命の重み人とのつながりに目覚めていく様子が感動的に描かれます。各話で異なる人物の“生き様”を見せながら、私たちに本当に大切なものは何か?という問いを静かに投げかける作品です。以下の5つの視点から、このドラマの魅力を深掘りしてみましょう。

1. 何度も生き直す男|チェ・イジェの“人生の再体験”

冒頭からその世界観にグッと引き込まれました。ソ・イングク演じる主人公チェ・イジェが人生を終える決断をするという、あまりにも衝撃的なシーンから物語はスタートします。そこから始まる新たな人生の旅に、強く心を惹かれていきました。このドラマの魅力は、ただの“”の物語ではなく、そこから「どう生き直すか」を描くところにあります。

イジェは死後、「他人の人生を代わりに生きる」という不思議な運命を背負わされます。しかもその他人が、年齢も性別も、社会的立場もバラバラ。あるときは女性、あるときは老人、あるときは赤ちゃん。最初は戸惑いながらも、彼はその人生の中に飛び込み、体験を通して生きる意味に少しずつ向き合っていきます。

物語はファンタジーの要素を持ちつつ、実際の人生に通じるリアルな感情が根っこにあるので、どの回も他人事じゃなく、自分のことのように考えさせられます。生きることのしんどさ、誰かを想う気持ち、変わりたいけど変われない葛藤。そういう人間らしさが、イジェの再体験を通して浮かび上がってくるんですよね。

笑いあり、涙あり。ときに目をそらしたくなったり、胸が締めつけられるようなシーンもあって、観ていて感情が揺さぶられっぱなしでした。毎話「次はどんな人生?」とワクワクしながらも、どこか切なさを感じてしまう。そんな不思議な感覚を味わえる、唯一無二のドラマでした。

2. 生と死がつなぐ出会いと別れ|心を揺らす人間関係の描写

『もうすぐ死にます』を観ていて、個人的に一番心に残ったのは、イジェが体験していくさまざまな人間関係の描写です。他人の人生を生きるという特異な設定の中で、彼が出会う人たちは毎回異なる背景を持ち、そこには必ずドラマがあります。生きる立場が変われば、関係性も変わる。そして、それがまた、ものすごくリアルに描かれているんです。

普段なら自分とは関係ないと思ってしまうような人生も、イジェを通して見ることで、視点が変わり、相手の立場を知ることで見える景色が変わっていくんです。それはきっと、現実の私たちの人間関係にも当てはまることで、ひとつの視点だけで物事を判断することの危うさや、他者を理解しようとすることの大切さを、自然と考えさせてくれます。

印象的だったのは、「わかり合えない」と感じていた人とも、環境が変われば通じ合えたかもしれないという可能性。イジェがいくつもの人生を通して、さまざまなつながりを築いていく様子は、ドラマでありながらも私たち自身の現実のように感じられました。

衝突や誤解があったとしても、それは人と人が本気で関わろうとしている証拠であり、視点を変えれば見方は大きく変わる。そんなメッセージが作品全体に込められていて、観終わったあと、ちょっと人に優しくなれる気がしました

”をテーマにしているにもかかわらず、最後はあたたかく、希望を感じさせてくれるのは、この人間関係の描き方があるからこそ。『もうすぐ死にます』は、単なるファンタジードラマではなく、深くてリアルな人間ドラマでもあると、強く感じました。

3. 脇役じゃない、それぞれの主人公|ゲストキャラが放つ余韻

毎話強く印象に残ったのが、イジェが体験する人生に登場するゲストキャラクターたちの存在でした。通常、こうした作品の登場人物は主人公の成長を助ける存在として描かれることが多いけれど、このドラマでは明らかに違いました。彼らは脇役なんかじゃない。ひとりひとりが確かにその世界を生きていて、自分の物語を持ったもうひとりの主人公のように感じられるんです。

例えば、
✅テガングループの御曹司・パク・ジンテ(チェ・シウォン)
✅エクストリームスポーツ選手・ソン・ジェソプ(ソンフン)
✅高校生・クォン・ヒョクス(キム・ガンフン)
✅闇のフィクサー・イ・ジュフン(チャン・スンジョ)など、
どのキャラクターにも独自の背景と強い個性があり、「彼らの人生」そのものが主役級の深みを持っています。

また、
✅格闘技選手志望の青年・チョ・テサン(イ・ジェウク)
✅モデルとして成功を夢見るチャン・ゴンウ(イ・ドヒョン)
✅孤独を抱えた画家・チョン・ギュチョル(キム・ジェウク)
✅正義感あふれる刑事・アン・ジヒョン(オ・ジョンセ)など、
登場するすべての人物に人生の重みがあり、それぞれの回に強い余韻を残します。

中でも、✅小説家でイジェの恋人でもあるイ・ジス(コ・ユンジョン)の存在は、イジェの“再体験”に深く関わる重要な役割を担っており、物語全体に優しい温度と切なさを与えてくれます。

どのエピソードでも、彼らの人生には背景があり、想いがあり、そして葛藤があります。短い登場時間の中にもそれがしっかりと描かれていて、それがまたすごく丁寧なんですよね。だからこそ、まるで毎回別の短編ドラマを観ているような感覚に包まれました。イジェが“代わりに生きる”ことになる人物だけでなく、その人物の周囲にいる人々――家族や恋人、友人、職場の仲間までもがちゃんと存在していて、そこに人生のリアリティがありました。

このドラマの魅力は、イジェという一人の視点を通しながらも、いくつもの“生”の物語を重層的に描いているところにあると思います。どのキャラクターにも生きる意味が込められていて、それぞれの物語が静かに心を揺さぶってくる。だからこそ、物語が進むごとに深みが増し、観終わったあとにもずっと心に残り続けるんだと感じました。

4. 「死」を通して描かれる“生”の物語|唯一無二の世界観

このドラマのスタート地点が「死」というのは、やっぱり他にない大きな特徴です。しかも、よくある生き返りやり直しとはまったく違って、他人の人生を生き直すという一風変わった設定。最初は戸惑いつつも、観ていくうちにその設定がどんどん深みを持って響いてくるのを感じました。

チェ・イジェが命を絶った瞬間から始まる旅。それは、見知らぬ他人の体に入って、その人の人生の最期の数日間を生きるという不思議な体験の繰り返し。だけど、ただのファンタジーには終わらず、そこに人間の本質に迫るような哲学的な問いかけがあるから、心にグッとくるんです。「自分だったらどう生きる?」「何を後悔する?」――観ているうちに、自然と自分の人生について考えさせられるようになっていました。

また、イジェが体験する人生のひとつひとつは決して派手ではなく、どれも私たちが日々抱えるような感情――孤独、罪悪感、愛情、希望、後悔――であふれています。非現実的な設定なのに、どこか現実に通じるリアルさがあるのが、このドラマの魅力。だからこそ、登場人物たちの言葉や行動が他人事じゃなく感じられて、どんどん物語に引き込まれていきました。

「死」をテーマにしているのに、観終わった後にはなぜかホッとするんです。涙が出るような切ない話もあるけれど、そこには必ず誰かを想う気持ちがある。その想いが静かに心を癒してくれる。この優しくて、でもしっかりと“”と向き合う世界観は、まさに唯一無二

重いテーマでありながら、どこか希望を感じさせてくれる――そんな『もうすぐ死にます』の空気感が、私はとても好きでした。きっと誰かの心にそっと寄り添ってくれる、そんなドラマだと思います。

5.『もうすぐ死にます』が他の恋愛ドラマと違う理由

✔ 恋愛だけでなく“人生”そのものに焦点を当てた構成
✔ エピソードごとに映画のような完成度を持ち、視覚・演出にもこだわりがある
✔ 視聴者に“気づき”を与えるような哲学的メッセージ性
✔ 死を描きながらも、決して暗くならず前向きな印象を与える
✔ 感情移入しやすいキャラクターたちの繊細な描写

全体を通じて、人間の弱さや希望、そして選択の大切さが描かれており、観る人の人生にも優しく語りかけてきます。大切なものを見失いそうなとき、この作品がきっと何かを教えてくれるでしょう。

💡『もうすぐ死にます』を観るなら?

現在、本作は以下の配信サービスで視聴可能です。
✅ prime video(※配信状況は変更になる可能性があります)

キーワード🔑

韓国ドラマ『もうすぐ死にます』のキーワード
#ヒューマン #親子 #命は大切に #豪華キャスト

最後まで読んでいただきありがとうございました。
あきらのひとりごとでした。

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